1952(昭和27年)/11/6公開 89分 モノクロ スタンダード 映倫番号:816
配給:東映 製作:東映
真実を求め愛に悶え青春に苦悩する青成瓢吉を浪漫の人生に泌々とまたはげしく描く。お袖、おりん、飛車角、吉良常、黒馬先生等が登場。
父瓢太郎の死により、三州吉良の豪家の一人息子、青成瓢吉は一度帰省したが、葬儀と財産の整理を済ませ、母おみねを父の親友であったこんにゃく和尚に預け、東京に帰っていった。幼少の時の初恋の相手で、今は新橋の名妓光龍となったおりんには会わずに。瓢太郎を慕っていた侠客吉良常も瓢吉の後を追って上京したが、東京の風は彼には決して優しくはなかった。早稲田大学に在籍していた瓢吉は、総長夫人像の建設反対運動の中で夏村や吹岡らと知り合い、やがて親友となっていった。だが運動は敗れ去り、料亭の女お袖を巡っての三角関係などにより、次第にそれぞれの道を歩むようになる。瓢吉は文学を志すようになり、志を共にする吹岡と房州の漁村に創作の場を求めたが、吹岡と瓢吉は次第に創作で対立していってしまう。悲しみに打ちひしがれる瓢吉の目に、おりんの姿が映し出される…。
「人生劇場」シリーズ(8)