1952(昭和27年)/12/4公開 86分 モノクロ スタンダード 映倫番号:862
配給:東映 製作:東映
来年三月、高尾がくる-余りにも有名な紺屋高尾ものがたり。千両箱を山程つんでも客に靡かぬ高尾太夫が、天下の二枚目アチャコに参る。
島原で大人気の高尾太夫。その道中見たさに集まった人ごみで、紺屋職人の久一は白生地の荷を汚してしまった。それを見た高尾が生地を全て買い取ったのだが、この一件により久一は高尾に夢中になってしまった。久一の同僚である仙太は、主人の六郎兵衛に相談する。その時丁度居合わせた憂国志士の日下玄右衛門が、久一が志士の一人山崎左近にそっくりだと言うので、それではと久一を左近に仕立てて登楼させることに。奉行の松平らが熱を上げるほど人気の高尾だったが、彼女は志士に扮した久一を呼び入れてくれた。だが、高尾の美しさに嘘をつけなくなった久一は自分は侍ではないと正直に話してしまう。ところが、その正直な真心に高尾は打たれていた。一方、なかなか相手にしてもらえなかった奉行松平は、高尾が自分の求めに応じなければ島原を閉鎖するといい、また志士の一行も京を脱出しなければならない状況に陥っていた。六郎兵衛らは、久一をもう一度だけ志士に仕立てて、島原に乗り込ませることにするのだが…。