1953(昭和28年)/12/15公開 78分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1205
配給:東映 製作:東映
満都の人気を浚った「危うし鞍馬天狗」に続いて売国奴、旗本八万騎を向こうにまわして、空前の危機に陥った天狗が陰謀の真只中へ逆襲するまでの痛快無類の波瀾万丈篇。
長州出兵のための軍資金五千万両をオロシヤから借りるための幕府公儀の御墨附を守り、根岸丹後守の一行は陸羽街道を北上していた。その一行を追って、鞍馬天狗と黒姫の吉兵衛、そして同心の鹿塩東蔵、更に後を追う芸者粂次と杉作少年の姿があった。だが御墨附を奪い一攫千金を狙う浪人相野田と八丁目安、力士くずれの十両三太に無頼の浪人柄戸も追いかけていた。土浦筑波宿で丹後守の部屋を襲った鞍馬天狗だったが、相野田ら三人組の横槍で奪取は失敗。そこで宇都宮の宿に場所を移し再度襲撃して御墨付入りの唐櫃を奪ったのだが、重囲におちいり吉兵衛が捕らえられてしまう。その頃宇都宮に足を踏み入れた粂次と杉作は、騒動の最中で天狗より唐櫃を託される。しかし突如現れた柄戸に唐櫃は奪われ、粂次は丹後守に斬られてしまった。柄戸は逃げる途中で相野田等三人組に襲われ、唐櫃は三人組が奪っていった。だが成功を独り占めしようとした相野田は二人を切り捨て使者一行を追いかけるが、夜桜お辰が指揮する護衛隊に倒されてしまった。その死に際に投げ捨てた唐櫃を拾ったのが杉作少年。杉作は追手を振り切り、同じく危難から抜け出した天狗と再会して唐櫃を渡すのだが…。
「鞍馬天狗」シリーズ(8)