1955(昭和30年)/3/20公開 48分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1721
配給:東映 製作:東映
大久保彦左衛門、一心太助の痛快コンビが、謎の伏魔殿と呼ばれる吉田御殿に乗り込み、千姫を取り巻く陰謀一派を滅し、狂色の千姫を改心させるシリーズ第二作。
千姫の住む吉田御殿は謎の伏魔殿と噂されていた。その実千姫は女形の瀬川吉之丞の陰惨な吊るし斬りのリンチを眺めながら小間物屋清次郎に酌をさせて酔いしれていた。この乱脈ぶりは将軍家の威信に関わると、天下のご意見番大久保彦左衛門がすぐさま老中酒井や松平に進言を続けていたが千姫を扱いきれず、逆に彦左を疎んじ、彦左を嫌う春日局と計って大手門御門番の役目に縛り付け、更に閉門を申し付けた。一方、一心太助は事件の対処ができない彦左に苛立ち、単身吉田御殿に乗り込んでいく。その中で幼なじみの腰元お加代と再会するが、好色の千姫の目に止まり居間に召されることに。だが、そこは用人広川大膳の殺気と千姫の狂乱に満ちたあまりにも危険な場所。流石の太助も気圧される始末。清次郎の弟・与吉少年から急を聞き彦左が駆けつけるも、太助を助けることはできなかった。だが、広川大膳こそこの狂乱を仕組んだ元凶だと掴んだ。広川一派は大阪夏の陣での千姫救出の功績で姫と祝言を挙げるはずだったが、政略のために非業の最期を遂げた坂崎出羽守の遺臣だったのだ。彦左は広川が手を回した覆面一味に襲われこれを切り伏せるが、閉門の掟を破った罪で家光から謹慎を命じられてしまう。一方、密室に閉じ込められた太助は清次郎と出会い、脱出の機会を計るのだが…。
「彦左と太助」シリーズ(2)