1955(昭和30年)/7/5公開 53分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1775
配給:東映 製作:東映
吉川英治原作による同名大長編小説の映画化。高松城の攻防をめぐって、天兵童子が修羅の戦場をかけめぐり、或いは、盗賊石川車之助一味を相手に正義の戦いを挑む冒険活劇の完結篇。
谷底に落ちた天兵童子は菩提次に助けられ、高松城に駆けつけたのだが、車之助がすでに先回りをしていた。車之助は千尋の父・銅八を射殺し秀吉軍に総攻撃ののろしを上げるが、高松城は激戦に耐えて落城だけは免れた。しかし秀吉軍の水責めによって城は風前の灯。城主の宗治は小早川と吉川の援軍を求めて、天兵がその使者をかって出た。濁流を泳ぎきり岸に泳ぎ着いた時、目の前にいたのは菩提次だった。今は敵味方の状態、菩提次は天兵を捕らえ、秀吉の前に差し出すのだが、秀吉は天兵の不敵な面構えに感心し、身柄を菩提次に預けることにした。菩提次は天兵に対して秀吉に仕えるよう勧める。織田信長が明智光秀に討ち取られたとの知らせが入り、菩提次が高松城攻略の軍使として毛利陣に到着。宗治に城外湖上での切腹を命じた。翌朝、宗治が湖上で自害すると、千尋も後を追うように湖上に身を投げる。天兵がすぐに千尋を助け出し、とある農家で介抱しようとした時、車之助が通りかかり、千尋を連れ去ろうとする…。
「天兵童子」シリーズ(3)