1955(昭和30年)/8/29公開 53分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1913
配給:東映 製作:東映
空手術を初めて映画の主題に扱い喝采を拍した「飛燕空手打ち」三部作の姉妹篇。壮烈な武道決闘に暗黒街の謎を探るサスペンスと三人の女性が織りなす恋模様を交錯させた傑作。
祭囃子に賑わう信州の片田舎。この町に流れてきた紅顔の青年、沢村健二は、何者かを探すようにさまよう中でポスター貼りの安五郎という老人と出会う。老人は「旭日柔拳協会」の座員であると知り、深い疑惑の目を向ける健二。その座長石山と無法者レスラー荒井をはじめとする荒くれ選手達は、料亭「信濃屋」で傍若無人の酒宴を広げ、荒井が芸者の染香を手篭めにしようとしたところを健二が救出する。染香と、三助の貫吉は健二に惚れこみ、翌日の柔拳協会の賞金付飛び入り試合の参加を勧める。相手は昨日のレスラー荒井。卑劣な逆手に怒った健二は電光のごとき空手を一撃!荒井をマットに眠らせて賞金をさらっていった。石山は憤慨して、東京から一座の娘・美代子を追ってやってきた社長の磯村と結託、健二を闇討ちして賞金奪回を画策した。このことを知った柔道選手の相原俊介は健二に危険を知らせ、その誠意に打たれた健二は、俊介に自らの真意と秘密を打ち明けた。健二の兄・健一郎はとある柔拳協会の選手だったが、その傍系会社である極光水産の会計主任殺しという無実の罪を着せられてしまい、真犯人が隠れているはずの柔拳協会の行方を追って旅をしているというのだ…。
「空手打ち」シリーズ(8)