1957(昭和32年)/4/23公開 64分 モノクロ スタンダード 映倫番号:10133
配給:東映 製作:東映
新撰組に狙われる鞍馬天狗が薄幸の角兵衛獅子の少年を助け、所司代の志士暗殺人別帳を奪い、更に新撰組・近藤勇と対決する天狗京洛の活躍篇。
京は場末の町に鼓の音に健気に合わせ角兵衛獅子を舞う杉作とお新。どうしたことか稼ぎの財布を失くしてしまった。困り果て呆然と立ち尽くす二人の前に現れたのは覆面姿の優しい武士で、いくらかの小銭を二人に与えるとニッコリ笑ってどこかへと姿を消した。二人は親分の長七の所に帰るが、長七は子供たちを助けた武士が倉田と聞き飛び上がった。倉田といえば鞍馬天狗。翌日杉作を連れて長七が松月院に行き礼を述べたが、その背後から無数の新撰組の刀が光り、天狗は一刀を抜き放つ。隊長・近藤勇が登場するが、近藤と対決する時機でないと悟った天狗はそのまま闇に姿を消した。長七は杉作を引きずって家へ帰ったが、そこには鬼畜に等しい長七を恐れる八人の角兵衛獅子の子がいた。そこへ一瞬、天狗が現れ八人の子を薩摩屋敷へ連れて帰った。西郷吉之助を中心とした勤皇の志士たちも天狗の行方を気遣った。三日経ったら会おうと杉作たちと約束した天狗は、約束の日が過ぎても現れず、杉作は天狗を探しに飛び出した。泥棒稼業を止めた黒姫の青兵衛も杉作の健気さに手を携えて天狗探しを承知する。杉作は走り疲れて祠の中で眠ってしまうが、目を覚すと月光の中に懐かしい天狗の姿。天狗は杉作をも白馬に乗せ前方を行く新撰組隊士・原木を追い、その手から大阪城代への書状を奪った。彼は杉作を西郷吉之助の許へ連絡に走らせ、自分は原木になりすまし大阪城で城代・鷲田備後から暗殺人別帳を手に入れるが・・・。
「鞍馬天狗」シリーズ(8)