1957(昭和32年)/5/28公開 61分 モノクロ スタンダード 映倫番号:10091
配給:東映 製作:東映
二十面相の操るロボットは少年たちを攫ってアルプスの鉄塔要塞へ幽閉。名探偵・明智と捜査陣は長駆して二十面相と対決、無事原子炉の秘密を守る。
悪名高い怪人二十面相は捕えられて獄中にあったが、未だ原子炉の秘密設計図を奪う夢を捨ててはいなかった。二十面相はヘリコプターを操り、空中高く劇的な脱獄を完遂する。二十面相は原子力委員長の相川恒男氏と吉川博士による設計図に照準を定め、それを阻止しようと明智探偵はもとより相川委員長の息子の相川少年をはじめとする少年探偵団との決死の闘いが開始された。警視庁側も警視総監、中村捜査課長をはじめ全警察総力をあげて原子力研究所の警備に当たったが、二十面相は5万ボルトの有刺鉄線をかいくぐり、一瞬の間で金庫を破ったのである。しかし、明智探偵は設計図を内密に他に移していたため二十面相の計画は失敗し、躍起になった二十面相は自家製第八チャンネルのテレビを通じて新兵器の出現を発表する。老紳士に扮した二十面相は、吉川博士を訪れ、警視庁、少年群の包囲陣の中に落ちるが、明智探偵とその助手マリ子たちの追う中で、二十面相は奇妙な薄笑いを浮かべるとやがて数条のライトの中にくっきりと怪物の正体を現してきた。それは巨大なかぶと虫に似たロボットであった。相川君は二十面相を追跡するが、そのかぶと虫に捕らえられてしまう。コンクリートの壁をものともせず、怪物はさらに小林、斉藤少年を抱えると、その二本のから真紅の閃光をほとばしらせた。と見る間に燃えていく吉川邸の塀。どこからともなく勝ち誇ったような二十面相の笑い声が聞こえてくる・・・
「少年探偵団」シリーズ(9)