1957(昭和32年)/7/9公開 79分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10224
配給:東映 製作:東映
鯨捕りにとりつかれて、それに命を賭ける権堂船長と彼に挑戦する海の男・山上洋介の意地と情熱、更に火と燃える女心の激しさを痛烈に抉る海洋活劇篇。
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隼丸は数ある捕鯨船の中でも常にそのトップの収穫を上げる優秀な船であるが、人々は隼丸を地獄丸とも呼んでいた。それは人呼んで竜巻船長・権藤の無慈悲なまでの部下の仕込み方と、鯨を見つけたら最後、いかなる無謀な手段も辞さない姿が人々の反感を呼んで生まれた名称だった。そこへ新進気鋭の銛撃ち山上洋介が転任してきた。洋介の兄は有能な銛撃ちだったが、権藤のために命を落としていたのだ。権藤の隼丸と洋介の乗り込んだ快天丸は洋上に鯨を求めて、互いに収穫をあげようと死闘を繰り広げていった。隼丸の仁義を通さない獲り方は快天丸乗員の憤懣となって爆発し、しばしば喧嘩沙汰が持ち上がる。そんな鬼のような権藤だが、酒場カモメ亭のユキとは心に相通ずるものがあり、互いに好意を寄せ合っていた。ある日、洋介は街角でバッタリとユキに逢い、どちらともなく誘い合ってお茶やダンスを楽しんだ。ある日、隼丸は三番銛まで打ち込んだ化け物鯨との格闘の末、大破してしまう。権藤は修理が間に合わないため他の船に乗り込むが、乗組員の配乗の問題も絡み会社内は怒号と憤懣に湧く。そんなある日、酒に酔った権藤は洋介に試合を挑んだ。権藤と洋介の大格闘。さすがの権藤も多勢に無勢、脳震盪を起こしてぶっ倒れてしまう。そんな中、隼丸の船長室を訪れたユキは、ロッカーの中のささやかな仏壇や手紙を発見し、権藤の過去の秘密を知ってしまったのである。その秘密とは・・・。