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逢いたいなァあの人に

1957（昭和32年）/10/8公開　57分　モノクロ　スタンダード　映倫番号：10349　
配給：東映　製作：東映

幼な馴みの恋人同志が周囲の迫害のために、遂に生きている問には絡ぱれぬ悲恋ロマンス。島倉千代子の甘美なメロディが全篇を流れる叙情現代劇。

ストーリー

伊豆の連山を背景に、なだらかな坂道を走るサイクリングの一団をバスが追い越していく。バスの社内で春江は手紙を読んでいた。だがその手紙を窓から飛ばしてしまうと、手紙を拾ってくれたのは、春江の幼馴染の敏男だった。十数年ぶりの再会に、夜が更けるのを忘れて話し込む二人。敏男は今では伯父の家に住みながら大学に通い、春江は病床の兄に代わって行商に出る身であった。そんな折、島の有力者・順造が春江に清太郎との縁談を持ち込んできた。春江にとってはありがた迷惑な話。だが母にとっては両家の跡取りである清太郎との縁談はまたとない機会と無条件で決めてしまった。唯一、兄の婚約者の八重だけが春江を励ましていた。やがて村祭りの夜。春江は未来の花嫁として清太郎の家に挨拶に行かされた。その帰り道に清太郎に送られた春江は、偶然敏男と再会する。二人の楽しそうな会話に嫉妬した清太郎は、船着場で敏男を待ち伏せして暴行を加えた。傷ついた敏男を必死で介抱する春江。二人の気持ちはより一層強くなるのだったが…。