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季節風の彼方に

Beyond The Wind

1958(昭和33年)/6/10公開 95分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10650 
配給:東映 製作:東映

社会の荒波にもまれながらも、青春の全情熱を僻地教育に打ち込む一女教師の愛情の四季を、鮮烈な詩情で描き、万人の心打つ異色超大作。

季節風の彼方に
(C)東映

ストーリー

華やかな都会から遠く離れた豪雪地帯。出羽丘陵の落ち窪んだ谷の村々の冬は、自然の猛威が吹き荒れる厳しさで、村民の大半は僅かな耕地と国有林に頼った炭焼きで生計を立てざるを得ない。米代高校の才媛・那村文江もその厳しい現実により、大学進学をあきらめなくてはいけなかった。文江が敬愛する教師・幸田の誠意やがむしゃらに働く父の愛情も、文江の助けにはならなかった。幸田には結核に侵され苦しむ満里という恋人がいたが、彼女の病状が悪化したため、文江の卒業直後に東京に去ってしまった。心の支えを失った文江だったが、故郷を否定することも出来ず、自分の村から更に五里もの山奥にある深沢村の中学校で助教師として働くことになった。古い因習にとらわれる校長や教師たちに反目しながら、誠意と情熱で生徒たちに接する文江。彼女を支えたのは、持病の腸捻転に苦しみながらも僻地教育に全力を打ち込む教師・安成であった。学校に図書室を造りたいという文江や安成、そして生徒たちの思いは、校長と衝突しながらも自分たちが働いてお金を作ろうという行動に現れ、教師と生徒たちの間に強い信頼関係を生み出す。そして文江は安成から愛の告白を受ける。だがそんな最中、夏休みに帰郷した文江を待っていたのは凶作に怯える家族の姿と、妹・幸枝の恋愛問題だった。そして休暇が終わりに近づいた頃、文江のもとに、安成の病死が報ぜられる…。

季節風の彼方に
(C)東映
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