1959(昭和34年)/7/7公開 91分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11228
配給:東映 製作:東映
油屋の箱入娘お染と、丁稚久松が、恋と唄と笑いで描く御存じ野崎詣りの物語り、日本一のうぐいすコンビ、ひばり、里見が魅力いっぱいふりまいて贈る明朗娯楽傑作。
野崎詣りのメロディにのって、美しい花で飾られた舟の群れ。その中で一際目立つ振り袖は、油屋お染の晴れ姿。丁稚の久松が舟を漕く、夢見るような光景…。だが久松の野暮な声で夢から覚めると、自分がいるのは薄汚い池の中に浮かんだ小さな舟の上。夢と現実のあまりの違いにがっかりして、家に帰るお染に追い討ちをかけるのは、お染にくびったけのドラ息子清吉の姿と、放蕩者の兄貴・多三郎が女遊びの金ほしさにお染の晴れ着を盗み出そうとする光景。思い余って最高権威と評判の女占い師に占ってもらったら、まもなく世紀の大ロマンが展開し、その相手が家の中にいるという。そんな中、多三郎から二百両もの大金を届けないと殺されるとの手紙が舞い込み、油屋はてんやわんやの大騒ぎ。だが久松の活躍で解決してみたら、この騒動は兄貴が町のゴロツキ鬼門の喜平らと仕組んだ、金に困っての芝居だったことが判明した。しかしこの騒ぎで大活躍の久松のことが気になりだして、お染の「世紀の大ロマン」が始まってしまうのだった。