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父と娘

Father And Daughter

1959(昭和34年)/7/7公開 72分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:11278 
配給:東映 製作:東映

恵まれた家庭の一人娘が体験した社会の断面。だがその醜さや苦難にも負けず、明日への希望に胸ふくらます波子と、その父親の美しい情愛を清らかに浮彫りした会心のホームドラマ。

父と娘
(C)東映

ストーリー

19歳の南川波子は、伯父の寅象と伯母のあきの元で成長していった。波子が生まれる前の約束で、子供のいなかったあきは波子をかけがえのない娘として育てていった。そして波子の実の親は、熊谷で小さな商店を開いているという。そんな複雑な生い立ちでありながらも、波子は明るい性格を持って育ってきた。あきと波子は仲のよい母娘として過ごしてきたが、箱入り娘のように大切にしたかったあきとの些細な対立から、波子は見合い話を断り、東京に住む実姉の澄子の元を訪ねた。澄子夫婦と同じ下宿人の掛川は小さな会社の課長で、波子を事務員として雇ってくれることになった。同僚は小児マヒのために右手と足が不自由で陰気な定子と、陽気な美千代の二人。昼休み、波子は掛川という男が、定子が不具者で彼を愛しているという弱みに付け込んで、定子の自由を踏みにじっている悪党だと美千代から聞かされ、怒りを覚えた。数日後、会社の箱根旅行に同行した波子は、疲れから発熱してしまう。以前に来たことのある松風園の女中お精さんの看病と、駆けつけた寅象のおかげで回復したが、お精さんと寅象の仲の良さが気になった。やがて、初めての給料日。波子は定子をお茶に誘い、掛川と定子の仲が誤解であったことを知った。わだかまりも解け、平和な気持ちになった波子だったが、今度は波子と掛川の醜聞を中傷する手紙が、掛川の妻・明子のもとに届いていた…。

父と娘
(C)東映
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