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赤い影の男 

Red Shadow

1961(昭和36年)/2/7公開 63分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12146 
配給:東映 製作:東映

米軍銃器強奪事件と四つの殺人事件の謎。コルト片手にぶらり登場したご存じ加下が、欲望と復讐が渦巻く大都会に、殺気をはらむ断崖に、痛快無類の大活躍で悪を斬る。

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ストーリー

駐留軍武器輸送車が襲われ、軽機関銃五挺と実弾一万発が強奪されるという事件が起こった。日本側でも捜査本部を設置、この事件に取り組むことになった。捜査課長の指令を受けた宮前刑事は、情報をたよりに、ナイトクラブモンテカルロを洗い、ミリーという踊り子を追跡中、何者かに殺された。
ここは「週刊ニッポン」編集部、青年刑事加下は、男まさりの特ダネ記者美智子と、しょっちゅう口喧嘩は絶えないが、それでも愉快な恋人同士。加下は、ここで、宮前刑事殺害の報を受け、とるものもとりあえず、ドラマーになりすましてモンテカルロに潜り込み、朗という若い歌手と知り合う。朗とその姉とね子は、このクラブに根城を置く白河と村岡に、何か悪事を強いられているらしい。白河たちは、銃器の密売人を探している。加下は、自分たちは銃器の売人だと仄めかし、妖艶なモデル南条さえ子に渡りをすけた。この加下の冒険を美智子が追う。特ダネ欲しさの彼女から、加下は取材費をせしめて、さえ子の手先と思われるとね子を追った。とね子は、加下の男ぶりに一目ぼれ、彼女は加下をバー港に誘う。だがここに村岡の鋭い眼が、加下の挙動に注がれた。加下の身許を確かめようとするさえ子の差し金なのだ。
とね子に誘われるままあるホテルに来た加下は、彼女から、さえ子は白河の情婦であり、村岡とも関係を持っていること、村岡は殺し屋であること、そして白河らは銃器密売の一味である事を聞きだした。この時、ホテルに忍び込んでいた村岡の一弾のもとに、とね子は射殺された。逃げる村岡、とね子の弟朗が村岡を追う。だが村岡は巧みに姿を消していた。加下は、白河一味の悪事の確証を?もうと、一層さえ子に近づき、彼女の信用を得た。そしてキンゾルという外人を含む「取引」にまで漕ぎつけた。だが村岡、キンゾル、加下が乗ったキンゾルの高級車を朗が追跡、発砲した。姉の仇村岡を狙った朗の弾丸は、キンゾルに命中、すばやく村岡は姿を消した。加下もキンゾルの死体をそのままに、現場から姿を消した。その加下の後を特ダネ記者美智子が迫った。果してキンゾルの車の中には「取引」の現ブツ新品拳銃五挺があった。確証を一つつかんだ加下、彼はさえ子に近づき、恋の虜にさせた。加下はさえ子から「取引」らしい情報を?んだ。再び悪の巣に乗り込もうとする加下は、出発寸前、美智子に拳銃以外の所持品全部をまき上げられてしまった。村岡の使いのチャックという少女に導かれるままモンテカルロの密室に入った加下は案の定、厳密な身体検査を受けた。そこには、白河、村岡、さえ子らが待ち受けていた。果して軽機関銃五挺、実弾一万発がその現ブツだ。確かに強奪された兇器だ。一味は全く加下を売人だと信用しているらしい。一挺につき百五十万円、現ブツの所在地まで、車で翌朝九時に出発することに決った。加下はこの結果をいちはやく本部へ電話で報告した。だが、加下を尾行してきた村岡に盗み聞きされ、彼らに加下の刑事であることがバレた。又、チャックも加下の尾行を命ぜられていたが途中、姉の仇村岡を狙う恋人朗と出逢った。若い二人は悪辣なボス白河と殺し屋村岡への怒りに激しく燃えた。
翌朝、白河は、出発時刻を九時から八時に繰り上げ、加下をあざむく。白河は、現金さえ加下から奪ってしまえば、後は殺そうという腹なのだ。車二台に分乗する一味。先の車に村岡と加下、後車にチャックの運転で白河とさえ子。だが、車中、村岡の背後に朗が躍りでた。彼は一晩中、車の中でこの村岡を狙っていたのだ。急停車する車。逃げる村岡の背に朗の復讐の拳銃が一発、二発、硝煙の中に村岡が死んでゆく。だが後車の窓から白河の銃弾が朗の胸を射抜いた。その瞬間、加下のコルトが続けざまに鳴り白河の拳銃が砂地に落ちた。加下のすばやい変身にアッと驚くさえ子に拳銃を擬し現場に到着した加下は、銃器を刻明に点検した。だがこの間、後方の白河の車の中で拳銃音が発した。隠し拳銃で加下を狙った白河を、さえ子が制止したのだ。駈けつける加下。さえ子は肩を射抜かれたが生命はとりとめた。白河は加下の一撃のもとに昏倒した。さしもの事件も加下刑事の活躍で解決、恋人の美智子も特ダネを得てゴキゲン。二人は仲良く久しぶりのデートを楽しんだ。

赤い影の男 
(C)東映

シリーズ

「赤い影の男」シリーズ(2)

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