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白馬城の花嫁 

Bride of White Castle

1961(昭和36年)/5/17公開 85分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12360 
配給:東映 製作:東映

白馬の里に住むハタ織り娘がすっかり若殿狂いとなり、それを利用した泥棒三人組と江戸で騒動を巻き起こす時代劇。唄あり、恋あり、笑いありの明朗篇!

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ストーリー

ある所にそれは美しいお城がありました。名前もロマンチックな白馬城といいます。貧しい孤児でハタ織の娘お君は、お城を見て様々な想いにふけるのが大好きでした。ある夜、水車番の六助爺さんから、白馬城の若様にまつわる素晴らしい花嫁探しの昔話を聞き、すっかり夢中になります。若殿に大変憧れていたお君の家へ、ある日、代官とその手下がなだれ込んできました。若君そっくりの人が来なかったかと言うのです。代官達の去ったお君の家に品の良い男三人が入り込みます。「まあ、若殿様」すっかり信じ込んだお君は、彼等がお忍びだから取りに行けないというハサミ箱を取りに行きました。この男たちは実は殿様小僧の霧太郎という泥棒とその手下、ぐでんの伝次とおしゃべり長太です。ハサミ箱には盗んだ千両が入っていたのです。ところが間抜けなことにその傍に死体を置いていた三人は、それを思い出して逃げ出しました。逃げ出した霧太郎達は途中で、間違って追われているチンピラ隼人の源太を役人の手から救ってやります。いい気になった三人の前に現われたのはハサミ箱を抱えたお君。霧太郎を若殿と信じて疑わないその態度に三人は感激、一応江戸まで連れて行くのです。浅草の人混みで何とかお君をマイた三人は霧太郎の隠れ家へ戻り、早速ハサミ箱を開けてみますが、千両は影も形もありません。「判った!あのチンピラだ」口惜しがる霧太郎たちです。
一方、お君は始めての江戸、途方に暮れている所を親切な屋台店の親爺富蔵と目明し仲町の太吉の世話で酒場に勤めることになりました。ところがここの息子が隼の源太、悪いことに憧れる年頃を母のおとしは心配しています。
ある時、酒場の客にカラまれたお君をたすけた源太は「どんなもんだ」と威張っていた所を霧太郎につかまります。ヘナヘナに謝る源太は河に投げ込まれるのです。仲町の太吉は霧太郎の招待を知っているので、お君に白馬の里へ帰るよう勧めますが、お君は絶対に聞きません。その霧太郎は堀端で富蔵と知り合います。富蔵には昇り龍という異名がある大泥棒、源太の親分です。富蔵は霧太郎に江戸城忍び込みのプランを語り、仲間になるよう勧めますが、霧太郎はあっさり断ります。そんな霧太郎に源太は惚れて来ました。ところが大騒ぎです。ある夜、江戸城から五千両盗み出した富蔵は、霧太郎が怪しいと太吉に耳打ちしたからたまりません。霧太郎は追われることになりました。源太の手引きで酒場に逃げ込んだ霧太郎はお君に会います。まだ若殿と信じているお君です。霧太郎がすぐ行くというので白馬の里に帰ることになりました。
ここは白馬の里。富蔵を追って来た霧太郎は、悪代官に邪魔され、三人で代官共を叩き伏せます。その頃、事情を知り江戸から富蔵を追った太吉は、やっと逮捕しました。太吉はお君に白馬城で若殿が待っていると告げます。狂喜したお君はお城へ忍び込みました。だが何としたことでしょう!荒れ果てた廃墟だったのです。そこに立っている霧太郎に会ったお君は全てを知りました。太吉と共に江戸に去った霧太郎。夢の若殿ではない、本当の恋人霧太郎の帰ってくる日をお君はハタを織ながら待つのです。

白馬城の花嫁 
(C)東映
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