1961(昭和36年)/11/1公開 82分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12599
配給:東映 製作:東映
日本人、黒人、米人、韓国人、混血娘による現金護送車襲撃事件の全貌を描いて、救い様のない人種偏見と、限りない金銭欲と醜い劣情に溺れる赤裸々なギャングの生態を追求した、異色ギャングドラマ。
駐留軍のジェット基地に出入りしていた宮原は、基地に勤務する黒人のトム、基地付近でラジオ店を経営する韓国人・洪、不良アメリカ人のジョン、そしてジョンの妻のアンという、四人の客を別荘に招いた。それは宮原がかねてから考えていた、現金護送車の襲撃計画を実行に移すためであった。招かれた四人と、宮原の妻の亜紀、その弟・三郎に計画を打ち明けると、お互い警戒心を抱きながらも、金への欲望に燃えて参加することになった。基地周辺を仕切るヤクザの芝山の仲介で大ボスの趙から資金を調達し、役割を分担した4人はそれぞれに準備を進めていく。だがジョンのトムへの仕打ちなど人種の偏見などにより、仲間の間に不穏な空気が漂い始めていた。宮原はトムに混血娘の花子をあてがうなど危機を乗り越えることに腐心するが、一方でトムに弟を殺された芝山がトムを拉致しようとするなど、一触即発の状態が続いたまま、遂に決行の日がやってきた。護送車の襲撃は成功するが、仲間割れと、芝山の襲撃により事態はドンドン悪化していく…。