1962(昭和37年)/4/4公開 86分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12747
配給:東映 製作:東映
インスタント食品会社の前社長・水戸耕平が平サラリーマンの助三郎と格也を連れて、東京から有名観光地を漫遊しながら、別府の工場へ赴き、品質低下の真相を暴くという“水戸黄門”をモチーフにした、サラリーマン喜劇。
インスタントブームに乗った平和インスタント食品本舗は、業界にその名を誇る一大メーカーであるが、最近とみに別府工場から直送されるインスタント・ラーメンの味が低下、ライバル豊臣食品KKに一泡吹かされそうな気配なのである。この事態を迎えて、こともあろうに家道社長が脳溢血で倒れ、大久保専務以下社員一同は頭を抱えるばかり。早速、飛脚が隠居中の前社長・水戸耕平のもとへと飛んだのである。もとはといえばこの耕平、黄門社長として名を売った人物。彼は中国人バイヤー・毛沢山氏が買付のため一週間後に来日するというので、是が非でも別府工場へ赴き、ラーメンの品質低下の原因を突き止めようと大乗気。ついでに、家道が東京-別府間の沿線の所々に作った女性関係を断ち切ってしまおうというのだ。だが病床の家道は、彼以上の好色親爺である耕平に自分の女たちを掠奪されてはたまらないと、秘書課員・渥美格也、通称格さんを監視役に命じたのである。折りも折、別府工場社員の佐々助三郎、通称助さんが、工場の不正腐敗ぶりに我慢できず、東京本社に陣情せんとやってきた…。