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松本清張のスリラー 考える葉 

The Thinking Leaf

1962(昭和37年)/5/16公開 85分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12738 
配給:東映 製作:東映

戦時中の隠匿物資をめぐって発生する連続殺人事件。フトした事から事件にまきこまれた青年が、財界、政界にチラつく疑惑に身を危険にさらしながら、その真相をギリギリまで追求する。

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ストーリー

崎津弘吉が井上大造と知り合ったのは刑務所だった。初対面の井上はなぜか弘吉に大変な好意を示すのだった。二日後、弘吉は微罪により釈放されたが、先に出所していた井上は行く当てのない弘吉を自分の家に誘い、大日建設の保安要員の就職まで世話した。弘吉が就職した日、大日建設の溝に大原という浮浪者の他殺体が発見された。それから六日後、弘吉のもとへ不可解な電話がかかってきた。用件はある地点である男から品物を受け取ることだった。それはピストルで、弘吉は逮捕される。その頃、パラスホテルではムルチ射殺事件が発生し、ムルチと一緒にいた洋子をはじめ目撃者は、口を揃えて弘吉が犯人だと証言したのだ。これは井上の罠か?わけの分からぬまま翌日突然釈放された弘吉は井上を訪ねるが、その時既に井上は殺されていた。井上は妹の美沙子に多額の遺産を貯金通帳として残していたが、その金は板倉彰英が出したものだった。板倉は戦時中、軍需省の雇員で、戦後隠匿物資で大儲けをし財界にのし上がった人物だ。ムルチも隠匿物資に絡まる犠牲者で、殺された浮浪者・大原も元憲兵伍長で、植田大尉を尋ねたきり消息不明だったことを弘吉はつきとめた。そして美沙子が自宅から姿を消した。思考する弘吉は板倉の所有する鉱山に向かうと、美沙子は隠匿物資と共に監禁されていた。そこに警官隊が突入してくる。その頃、板倉は車を走らせていた。栄達・利欲の生活も終りを告げた。そして板倉が取った行動とは…。

松本清張のスリラー 考える葉 
(C)東映
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