1963(昭和38年)/2/10公開 90分 カラー シネマスコープ 映倫番号:13082
配給:東映 製作:東映
腕一本、サイコロ無宿の渡世人・半太郎と宿場女郎・お仲の恋を、やくざ世界の厳しい掟の中に描いた長谷川伸の原作を、ベテラン・マキノ雅弘が映画化した股旅哀愁篇。
一本どっこの渡り鳥・手取の半太郎は、堅気な暮らしをしていたが、やむをえぬ義理から悪人を斬って以来、賽の目まかせの旅暮らしだ。下総行徳に着いた半太郎は、身投げをしかかった女を救った。お仲といい、男からだまされ続けてきた不幸な女。半太郎に一生最後の恋を燃やす。土地のやくざを殺めた半太郎は、お仲と品川に逃げたが、病身のお仲に関わらず相変わらずの賭場通いだ。お仲は一生の頼みだと半太郎の右腕にサイコロのいれずみをする。「これを見たら、バクチはいけないと私が言ったと思っておくれ」瀕死のお仲にせめてもの死花を飾りたいと丁半勝負に出かけた半太郎。その右腕のいれずみが何故か痛んでならなかった。