1963(昭和38年)/9/21公開 91分 カラー シネマスコープ 映倫番号:13295
配給:東映 製作:東映
町奉行の御曹子が、堅苦しい役人生活を嫌って家を飛び出し、私服を肥やすために長屋の土地を強奪しようとする悪徳御用商人やごろつき親分らと闘う。大川橋蔵主演の軽妙痛快な時代劇。
父である町奉行・影山将監の書役を務めていた源之丞だったが、毎日薄暗い書庫で書類を綴る退屈な仕事に嫌気が差して、ちょっと破目を外したことを厳格な将監に怒られ勘当されてしまった。行く当てもない源之丞は結局、白魚長屋と呼ばれる隅田川河岸のオンボロ長屋に住み着くことに。この長屋の住人は借金でどん底の生活を送り、強欲ヤクザの芝崎一家の子分たちが弱みに付け込んでは借金返済を迫っていた。この借金は巧妙に仕組まれたもので、どうしようも無くなった住人に立ち退きを迫り、その場所に若年寄・犬飼周防守の別邸を建てる算段なのだ。源之丞は、金を無心する住民たちに気前よく貸してはいたものの、それが博奕などに費やされていることを知って怒り、病身の老職人・菊蔵が借りに来たときにそれをはねつけてしまった。だがそのために菊蔵の娘・おしのが新宿に酌婦として売られたことを知った源之丞は、おしのを助けたものの、自責の念にかられた菊蔵は首を吊って死んでしまった。源之丞と長屋の住人はようやく目が覚めた。借金のカラクリを突き止めた源之丞は借金を取りまとめて、この件を仕切っていた御用商人・辰巳屋惣兵衛に長屋の取り潰しを勧告するのだが…。