1964(昭和39年)/4/25公開 103分 カラー シネマスコープ 映倫番号:13533
配給:東映 製作:東映
高倉健、梅宮辰夫、待田京介のビックスターの競演、アクション映画の巨匠井上梅次の演出で放つハードボイルド・タッチのギャング巨編。暗黒街に生れ育った血を分けた三人の兄弟が、知恵とガンとパンチで暗黒街を暴れまわる。博徒とグレン隊の対立と三兄弟の生き様を通して、暗黒街の人間の赤裸々な姿を浮び上らせた、ギャング映画の傑作。 。
博徒・中万組の中田万造と愚連隊の東京地下警察会長・黒岩元が手打ち式を行った日、忍朝二郎は、中万から黒岩を叩くよう依頼されたが、失敗に終り、命を落した。元凶を黒岩とみた忍鉄也、銀二郎、健三の三兄弟は、この手打式の会場に殴りこんだ。その不敵な面魂は強く中万の胸に残った。十数年後、中万は関東総代、黒岩は愚連隊の大組織・東京クラブのボスに納まっていた。十数年前の手打式も水泡に帰して、今は暗黒街で牙を競い合う中万と黒岩。そんな中万が九州榊組で鉄也ら三兄弟に再会した。折しも、中万の長男・勝雄が人気歌手・三条早苗のアトラクションをやろうとして黒岩組の手で邪魔だてされた事件がもちあがっていた。この処理を頼まれた兄弟は彼らの父の通称であった「成金一家」の再興を条件に、黒岩傘下のシマを次々と奪っていった。黒岩組にとっては今や勝雄に代ったこの兄弟の存在が大きかった。黒岩は、早苗、ルリ子、葉子をつかって兄弟を危地に陥れようとしたが、組再興に燃える彼らには通じなかった。一方中万も兄弟の名声に勝雄の地位を憂慮して、黒岩組と組んで兄弟の孤立を計った。かねて健三と恋仲であった黒岩組の娘ルリ子が勝雄と結婚するに及び、健三はルリ子と共に姿を消した。この一件は当然三兄弟と中万、黒岩の間を険悪にした。鉄也と銀次郎はそれぞれ健三を助けようするが…。