1964(昭和39年)/9/23公開 100分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13678
配給:東映 製作:東映
鉄道敷設に反対する川船頭たちと鉄道工夫たちのが争いを繰り返す明治末期の北九州に現れた流れ者のやくざが、鉄道工事に生き甲斐を見つけ、その完成に己の一生を賭して闘う姿を、燃えるような恋と凄絶なアクションで描いたやくざ巨篇。
明治24年。北九州の遠賀川に鉄道が敷設されることになり、それまで石炭を運んでいた川船頭たちが仕事がなくなると強行に反対しだした。松橋組社長・松橋と川船頭の親方・石岡は幼馴染だったが、松橋組が鉄道側についたため仲違いしてしまい、更には松橋が暗殺されてしまう。上海への密航のため東京から流れてきた草刈信次郎は、その暗殺現場に居合わせたことから、松橋の娘・雪子と組の若頭・宮川の勧めで松橋組居候の身となった。自分の親分と不義の仲となった女房を殺し、警視庁の三杉刑事に追われていた草刈だったが、その男っぷりに酒亭ひさごの酌婦・くみは惚れてしまう。ひさごに三杉が現れた時、くみは草刈を逃そうとしたが、鉄道工夫の仕事に生甲斐を感じていた草刈は、逃げずに、鉄道の敷設まで待って欲しいと三杉に懇願するのであった。石岡組の組頭・縄手と雪子は親分同士が決めた恋仲だったが、松橋の死後、雪子は縄手を避けるようになり、父の意志を継いで縄手に挑戦するかの如く鉄道敷設に力を注いでいった。話し合いで争いを解決しようとしていた縄手だが、工事妨害の手を強める石岡を止める事が出来ず、さらには炭坑主たちの援護もなくなり、鉄道にダイナマイトを仕掛ける石岡の暴挙を止める事が出来なかった。せめて雪子にと妨害工作を知らせるものの、現場で雪子の弟・新一が死んでしまい、怒りに燃えた草刈が、石岡組に一人殴り込みをかけてきた…。