1966(昭和41年)/11/13公開 129分 カラー シネマスコープ 映倫番号:14616
配給:東映 製作:東映
余呉の湖を舞台に、糸とりの少女と純朴な青年との悲しい恋の宿命を美しい色調で描いた文芸大作。水上勉の同名作品の映画化。
人間の悲しみと喜びの涙で出来た湖といわれる、余呉の湖。若狭の貧農の娘さくは、生活のため、湖の水で三味線糸や琴糸を洗う西山部落へ連れてこられる。そこで同郷の男衆・宇吉と恋に落ちたさくは、宇吉が兵役の間に、京都の有名な長唄師匠・紋左衛門に見初められ、その弟子となるが、或る夜、動物的衝動に駆られた師匠に身体を奪われてしまう。突然西山に戻ったさくは、兵役を解かれた宇吉に会い、二人の思い出を宿す蚕部屋で初めての契りを結んだ。しかし翌日、蚕部屋に、宇吉が丹精込めた手織の糸を首に巻いて死んでいる、さくの姿があった…。