1967(昭和42年)/3/10公開 93分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:14791
配給:東映 製作:東映
花札賭博に命を賭ける任侠男の世界を舞台に、さまざまな人間情熱の姿を通して、人の世のからくりを抉り出す華麗な任侠ドラマ。異才成沢昌茂が、任侠世界に型を置いた愛憎葛藤を深く鋭く描きあげる。
昭和3年の秋。東京・四谷に構える春日井一家に身を預けている博打打ち・北川竜一にはその美貌と度胸であまたの女性が言い寄ってきていたが、竜一が心を奪われたのは鉄火場に現れた女・梅子だった。そんな竜一に惚れていた女たちの中に、春日井達造の養女・久江がいた。達造は久江を抱いても、その心が竜一に向かっていることを知って面白いはずがない。やがて達造の弟分の五六がすると、梅子と組んで賭場に現れていたイカサマの名人・素めくらの石に目をつけ客分に迎え入れた。久江を狙う五六、そして竜一と親しくなり始めた梅子に目をつけた達造は、竜一と石を勝負させて竜一が負ければ梅子の体を貰おうとたくらんだ。だが竜一は石に勝ち、達造は石を殺して竜一も狙う。竜一は逆に達造を斬り、梅子の安ホテルに転がり込む。ついに結ばれた梅子と竜一は、その翌日、出所したら夫婦になろうと誓い合い、警察に向かった。それから5年、恩赦で出所した竜一を待っていたのは、大きな店で若奥様として幸せに暮らしていた梅子の姿であった…。