1986(昭和61年)/4/26公開 104分 カラー ビスタサイズ 映倫番号:111974
配給:東宝 製作:角川春樹事務所
港町で起こるヤクザの縄張り争いを軸に、場末に生きる人間達の熱い想いと悲しみをジャズの名曲「レフト・アローン」にのせて描く。23000人の中からオーデションで選ばれ、「メイン・テーマ」で主演デビューを飾った野村宏伸が、5ヶ月の特訓を経て吹き替えなしで挑むアルトサックスの腕前は見事。また、角川10周年記念作品ということで、薬師丸ひろ子、原田知世、渡辺」典子、真田広之ら豪華なゲスト陣が課を揃えるのも見どころ。
甘ったれた学生ジャズに決別した俊一は、本物のジャズの音を求めて場末のキャバレーでサックスを吹いている。片隅の指定席には、決まって「レフト・アローン」をリクエストするサングラスの男がいた。周りで次々と起こる血なまぐさい事件、ヒモに脅える女、組織の対立で絶望する男、孤高に生きる女・・。仁義に命を張る男らを知るうちに、俊一自身も極限の世界に深くのめり込み、それに呼応すように彼のアルトサックスも震えるように鋭い音を出し始める。