大川橋蔵の十八番シリーズ。粋で鯔背な江戸っ子若さまが、お得意の名推理と秘剣十文字崩しを引っさげて、御用商人の座と百万両身代の乗っ取りを狙う悪党どもの野望を叩っ斬る!
尊敬し愛した父を目前で侮辱された高校生・順治が、恋人・千津を振り切って拳銃をふりかざして復讐しようとするが、父の意外な暗い面を覗き衝撃を受ける物語。当時流行した六本木族の生態等を描写している。
「愛のごとく」「ひとひらの雪」「化身」と続いた渡辺淳一“愛の三部作”の集大成といえる作品。
妻・三田佳子、夫・津川雅彦。これ以上の適役はいない二人が、お互いに愛人を持つ中年夫婦間の虚々実々・・・