1964(昭和39年)/3/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
高岩肇と井上梅次が共同でシナリオを執筆、井上梅次が監督したアクション・ドラマ、撮影は平瀬静雄が担当している。
プロボクサー青島徹は、チャンピオンをかけた試合で、ダウン寸前までゆきながら突然倒れた。マスコミは徹の八百長説をかきたてたが、青島は医者から脳腫瘍のため三カ月しか命がないと宣告された。与えられた短い生命を有意義に費やそうと決心した徹は、小児麻痺で不自由な弟をもつ看護婦の美紀から聞いた施設敷金に、自分のファィトマネーを提供しようとした。丁度その頃、徹の母が死んだことを許婚の伊津子が知らせてきた。彼が唯一の親孝行と掛けていた五百万の保険金もあわせて施設費に提供しようとする徹は、係員の長崎が金をもって逃走中と聞きショックを受けたが、被害者の一人望月と長崎を追った。しかし、長崎は国際ヤミ金融組織を襲う計画の一部を握ったことから組織に殺されたことがわかった。金の欲しい徹は組織に挑戦した。恐ろしい組織のワナにかかり殺されそうになったり、謎の男望月に苦しめられた。ある日徹の態度に不審を持った伊津子は上京して、美紀を訪ねた。死が迫って来たことを知りながらも美紀は伊津子に結婚をすすめるのだった。せまり来る死を前に徹は目的のために手段を選ばずと組織の幹部スタンレーの子供を誘拐した・・・。