1967(昭和42年)/10/14公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
川上宗薫の同名小説を田波靖男が脚色し、市村泰一が監督した学園もの。撮影は大越千虎が担当している。
ある女子高校に通う三人の娘、果物屋の娘・由美子、サラリーマンの娘・奈美子、社長令嬢の糸子は境遇こそ違うが、仲の良い親友だった。秋の新学期が始まった日、由美子は電車の中で一人の青年を痴漢と誤解して大声を出してしまったが、学校へ行ってその青年が彼女たちのクラスの新任担当である若山先生と知って、少なからず慌てた。若山は音楽大学を出たばかりだが、生徒には厳しかった。秋晴れの日曜日、サイクリングに出かけた三人は、ボート遊びの途中、転覆して川に落ち、二人のハンサムな大学生に助けられた。それが縁で、奈美子と糸子がその二人とデートするようになったが、残された由美子は面白くなく、それが厳しい若山に対する反抗となって現われた。しかし若山の音楽の時間、ポピュラーソングを歌い出した由美子を、若山は怒るどころかピアノで伴奏するのだった。そんなことがあってから、由美子はすっかり若山に熱を上げてしまった。十月の学園祭が近づき、由美子たちはミュージカルショーをやることになった。たまたま、若山の友人がバレエ・スタジオを持っていたことから、由美子たちはそこで踊りのレッスンを受けることが出来た。そんなとき、由美子たちが学園祭のためにアルバイトをしてためた10万円が盗まれ、それを知った若山はナイトクラブでトランペットを吹いて、その金を捻出した。ところが、それがPTAに見つかり、若山は辞職することになってしまった・・・。