1972(昭和47年)/2/5公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
新宿芸能社を舞台に、藤原審爾原作の女シリーズ第3作。脚本は掛札昌裕と吉川憲一による共同執筆。監督は森崎東、撮影を吉川憲一がそれぞれ担当している。
「あたいがスリだってさあ調べて」と威勢のいい啖呵と共に裸になったちゃりんこ浮子が、ストリッパー斜旋業「新宿芸能社」の金沢、竜子、踊り子島子、タマ子たちのおトソ気分をフッ飛ばした。浮子に満員電車の中で、財布をスラれた金沢が、デパートで彼女を見つけ「芸能社」に連れてきたのである。最初は威勢のよかった浮子も、金沢と竜子に親身になって説教されると涙を流して更生を誓い、「新宿芸能社」に住み込んだうえ、手先の器用なことから手品ストリップを考えつき、人気はうなぎ上りとなった。ある日、浮子の父親で前科十七犯のスリの親分浅草の銀作の身内で左ききの武が、浮子を連れ戻しにきた。父親のいいつけとあって仕方なく浮子は帰っていった。その途中、無意識でスッてしまった女の財布の中に、母親が田舎で仕送りを待っているという内容の手紙があり、心をいためた浮子は、財布を元の女のところに帰したいと武に相談する。しぶしぶ一肌脱ぐことになった武が訪ねあてた女朝子は、身体を売って仕送りをしている健気な女だった。事情を知った武と浮子は、体を張ってヤクザから朝子を救いだし「新宿芸能社」で働けるようにしてやる。