1972(昭和47年)/2/23公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
「可愛い悪女」シリーズ第2作。脚本・監督は「可愛い悪女」の井上梅次。撮影を丸山恵司が担当している。
リル・丘野は、売れっ子のグループサウンズの花形歌手である。ある夜、友人の加藤花絵がリルに相談してきた。彼女には医師の清水達郎という婚約者がいたが、薬学博士の父辰之助が、この結婚に大反対。しかも、辰之助は経営コンサルタント松村との結婚話を進めていた。彼は抗癌剤の秘密書類を持っており辰之助を強請っていたばかりか、プレイボーイの悪者だ。リルは一計を案じた。カメラにかけてはプロ級の腕を持っているリルは、松村との濡れ場を自ら演じ、証拠写真を辰之助に見せれば結婚話はなくなるだろうと考えたのだ。早速、ホステスに化け、クラブに潜入したリルは、アケミと別れ話をしている松村を見つけアタックを試み、マンションへ。リルは最後の一線を守り、成功した。しかし、翌朝、松村の死が伝えられ、形勢は一転した。旗刑事の必死の聞き込み捜査で、松村が殺された夜、一緒にいた女がリルであることがバレてしまったのだ。証拠物件として濡れ湯の写真が取り上げられた。リルにはアリバイがない。翌朝の新聞・テレビは可愛い悪女の殺人事件を一斉に報道した。グループサウンズファイブ・メイツの連中は主役が殺人容疑として逮捕されてお手上げの状態だ。彼等は一芝居を演じ、彼女を警察の手から逃亡させたものの、リルをかくまう場所に困った。そこに現われたのが私立探偵と名のる沼野だった。