1968(昭和43年)/10/12公開 92分 カラー シネマスコープ 映倫番号:15551
配給:東映 製作:東映
キック・ボクシングに命を賭け、日本チャンピオンにまでなった一青年が、卑劣な暴力団の手により恩人と幼友達が殺された事を知り、タイトルを捨て単身暴力団に挑戦する。波乱に富んだ青年ボクサーの半生を豪快に描く。
ボクサーになろうと九州の炭鉱の町から幼友達の一郎を誘って東京に出て来た大場勇は、暖かい励ましを受けながら沢田ボクシングジムでトレーニングを積んでいた。ある日、愚連隊に絡まれたギター流しを助けたことが縁となってから勇と一郎は浅川親分が仕切る大空楽団に世話になる。昼はボクシングジムで猛訓練、夜はギターと歌の修行を続ける勇に、沢田は日本チャンピオンの練習相手を用意するが、勇は相手チャンピオンに猛烈なパンチを浴びせてノックダウンさせてしまう。ハードパンチャーの勇は連戦連勝のKO勝ちを収め、日本チャンピオンにノンタイトル挑戦が決定するまでになっていく。一方、大空楽団の浅川親分は新興暴力団組長・唐沢から、下ろして久しい「関東桜田一家」の金看板を譲るよう強く迫られていた。そんな時に、新聞少年の轢き逃げ現場を目撃した勇は唐沢商事に怒鳴り込んで傷害事件を起こしてしまう。勇の身元を引受ける浅川親分に、唐沢は慰謝料を出すか、看板を譲るかの強談判してきた。そんな事情を知らない勇に試合の日がやってくる。勇は何度もダウンを喫するが、最後まで諦めず力をふりしぼったパンチがチャンピオンをマットの上に叩きのめす。勝利者の勇を出迎えたのは、恩師、大空楽団の浅川親分と幼友達の一郎が唐沢に殺されたという報せであった。日本タイトルか、男の意地か。勇に復讐の怒りが燃え上がっていく…。