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健児の塔 

Tower of Sacrifice

1953(昭和28年)/9/8公開 101分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1133 
配給:東映 製作:東映

花も蕾、紅と燃ゆる血潮をたぎらせて沖縄一中生徒の悲しき散華を描く、絶賛「ひめゆりの塔」の姉妹篇ともいうべき衝動の力作。

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健児の塔 
(C)東映

ストーリー

昭和二十年三月。沖縄は既に最後の段階に達していた。島の周囲は米軍に取り囲まれ、集団墓地には白木の墓標が次々と立てられていった。沖縄第一師範ひめゆり学徒も卒業と同時に南風原野戦病院に従軍看護婦として配属され、県立一中生も沖縄守備の各部隊や司令部直属へと動員されていった。波平恭一も安里高一や喜屋武正、榊原清らと共に鉄血勤皇隊と呼ばれて司令部直属となり、戦火の渦中に引きずられていく。誰もが盲目的に日本の勝利を信じ、女学生キク子の父が不幸にも敵弾に倒され、号泣するキク子を慰める人々の表情には強い意志が漲っていた。だが目前の壊滅は間近に迫っていた。任務の暇に母八重の許を訪ねた帰り、恭一は一人キク子のいる南風原に立ち寄るが、先に返した榊原は敵弾の犠牲となってしまった。恭一はその事実を喜屋武になじられ、激しい苦悩に浸る。そしてこれを機に、生徒達の戦死者数も次第に数を増していった。ようやく不安を感じ始めた人々の噂が生徒達の耳にも届き、純粋だった彼らの友情はいつしか恐ろしい前途に負けて、醜い反目に塗り替えられていき、榊原の死後、恭一と喜屋武との対立は益々悪化し、キク子が二人の間に割って入り、戦争の矛盾を説き始めた。そして五月も終わりに近づき、恭一やキク子達の表情にも絶望の色が濃くなり、遂に司令部が壊滅。学徒動員が解除され、生徒たちは父母の所へ帰ろうと互いを励ます。だが銃弾はそんな彼らを襲い続ける…。

健児の塔 
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