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母を尋ねて幾山河 

1954(昭和29年)/12/21公開 62分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1600 
配給:東映 製作:東映

ふとした運命のいたずらから父を失い、更には母の膝からも引き離された幼な子が、母恋しさの一念で野を越え山を越え、雪の越後路から信州へ、そして母のいる江戸へと健気な長旅を辿る。涙の子役・松島トモ子の名演技と天津羽衣の悲愁の名調子に乗せて贈る母恋い浪曲時代劇。

母を尋ねて幾山河 
(C)東映

ストーリー

越後長岡の豪商・柏屋の手代清吉は美しい妻のお梅と可愛い一人娘みよとの、貧しいながらも幸せな三人暮らしを送っていた。だが主家の用で江戸へ赴いた長旅の途中、預かった八十両の大金を盗まれてしまった。気の弱い清吉は、みよに土産の男女雛を残して自ら命を絶ってしまった。残され悲嘆にくれるお梅に、柏屋の主人半兵衛が八十両につけ込んで言い寄ってくる。だがお梅は、必ず八十両を返済すると半兵衛に誓うが、返済の日までみよを質代わりに預けなければならなくなった。お梅はみよと別れ出稼ぎの旅に出て行った。それから四年。柏屋に預けられたみよは雑役にこき使われながらも母の帰る日を待って奉公していた。だがお梅からの返金も途切れ、消息が途絶えてしまった。みよを我が子同様に育てた柏屋の婆や・おとせは、ある日こっそりとみよをお梅が働いていた信州上田への旅に立たせるのだった。父の形見の男女雛を手に、道連れになった角兵衛獅子一家の温情に助けられ、上田の町に辿り着いたみよ。だがお梅は働いていた店を辞め、江戸に旅立った後であった。失望に泣き暮れるみよに旅人の伊那の安五郎が手を差し伸べ、信州路を江戸に向かい再び歩き始める。だが安五郎は賭場の遺恨から聖天一家の殴りこみに襲われ、みよは山中で安五郎とはぐれてしまった。旅役者の団九郎一座に拾われたみよだったが、団九郎がみよを売り飛ばそうとしているのを知り逃亡、そして遂に江戸に辿り着く…。

母を尋ねて幾山河 
(C)東映
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