1954(昭和29年)/12/27公開 57分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1588
配給:東映 製作:東映
風雲呼ぶ神変胡蝶の二刀流!鬼気迫る巌上の妖術師。昭和20年代末、全国の少年の血を沸かしたNHKラジオの連続放送劇「新諸国物語」シリーズ第2弾「紅孔雀」を映画化した五部作の第一編。前作「笛吹童子」と同じく原作・北村寿夫、監督・萩原遼。出演は当時、美剣士名コンビと謳われた中村錦之助(萬屋錦之介)と東千代之介、“東映城のお姫さま”スターの高千穂ひづる、大友柳太朗ら。
南紀州の静かな浜辺に暮す代官・那智の嘉門のもとには、ローマの国で聖者から授けられた紅孔雀の宝庫を開く金の鍵が伝えられていた。紅孔雀の秘密を知る元海賊の網の長者は妖術師・信夫一角と手を組んで密かに鍵の在りかを探っていた。長者の美しい娘・久美は、一角に言い寄られたところを偶然にも嘉門の息子・小四郎に助けられて恋仲となる。一角は妖術をもって嘉門の手許から紅孔雀の鍵を奪い、鍵と引き換えに久美を娶りたいと長者に申し出た。一方、嘉門を長者率いるされこうべ党にさらわれた小四郎は、長者一味を倒さんと決意する。小四郎を陰ながら見守る兄・主水の助力もあり、鍵は久美の手の中へ。小四郎と久美の逃避行が始まった…。
「新諸国物語」シリーズ(11)