1955(昭和30年)/2/20公開 64分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1658
配給:東映 製作:東映
人気シリーズ第6話。原爆マグロ騒動でてんやわんやの魚河岸を背景に、石松の甥の二代目石松と鉄火度胸の女石松の登場という新趣向を盛り込んだ娯楽篇。
おなじみの魚河岸を襲った原爆の恐怖。上がってきたマグロが尽く放射能ありとされ、混乱する魚河岸に対し、石松はマグロを担いで首相官邸に乗り込み直談判。いきり立つ石松をなだめる周囲だったが、警察は石松を気がふれた人物と判断してしまう。瀬川おやじの計らいでほとぼりが冷めるまで石松は清水港に旅に出ることに。さて、石松が去って寂しくなるかと思われた魚河岸に、入れ代わりにやってきたのが木村松男という男。実は石松の甥にあたる、ちょっとした二枚目青年。新石松となった彼の世話を頼まれたキノキンが魚河岸を案内することに。石松が去って唇を噛む女性陣だったが、新石松の美青年ぶりにあっという間に気持ちを切り替えアタックを開始。そんな中、新石松が魚河岸に一歩を踏み入れたとき、ワサビ屋の鉄火娘・澄子から啖呵を浴びせられて目を白黒。でも澄子もまんざらではないようだ。〆蝶姐さんも、今は代議士となった芦屋夫人とお付のおとらも、新石松に興味深々でモーションをかけてくる。一方、魚河岸一帯に幅を利かせたい山一も新石松とキノキンに難癖をつけ始め、結局大乱闘に。その時の腕力振りが魚河岸一帯に知れ渡り、新石松はたちまち人気者に。女群のアタックは益々激化し流石の新石松も命からがら逃げ出す始末。そんな中であった美しいお嬢さん。実はあのワサビ屋澄子だ。どうやら商売が落ち目になった家のために自分を犠牲にする覚悟らしい…。
「魚河岸の石松」シリーズ(11)