1955(昭和30年)/7/12公開 100分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1878
配給:東映 製作:東映
片岡千恵蔵の十八番!クライマックスの名台詞「ある時は…、またある時は…、しかしてその実体は…!」でお馴染みの多羅尾伴内シリーズ。第8作目となる本作は、大都会に巣喰う秘密結社「白龍会」の非情極まる凶悪犯罪に対し、敢然正義の闘いを挑んだ多羅尾伴内が、謎を解き、次々と起こる事件を解決して「白龍会」の実体を暴き出す!
事件を求め、片目のタクシー運転手に変装して流していた探偵・多羅尾伴内は、ある夜更けに一人の男を汐留町に送り届けた。男は伴内の目を避け、車内に奇妙な龍の絵に、十三番の数字を入れたバッジを置き忘れて逃げていった。翌日、男は惨殺体となって発見された。男の名は中津といい、前科者で、肉親は妹の京子だけだった。調査を開始した伴内は、中津は白龍のバッジをつけた犯罪結社の仲間から殺害されたことを突き止める。その組織は元伯爵の今大路清隆の邸宅を襲って、令嬢の淳子が保有していた巨額の宝石を盗み去った一味と同じようであった。その矢先、相互金融金庫の副理事長・岡戸庄平の家が襲われた。犯人は妻の静子を銃殺、金庫にあった五千万円が強奪していったのだ。五千万円を保管していたのを知っているのは岡戸のほか経理の町村、そして理事長の今大路の三人だけ。相互金融は破産の危機に陥った。伴内は債権者に混じって今大路家を内偵、今大路は犯人ではないことを確認した。その一方で、病院に入院していた京子の許へ変装して潜り込み、京子から中津の遺書を受け取った伴内は、そこに書かれていたバー・プランタンに向かう。そこは、犯罪結社白龍会のアジトでもあった…。
「多羅尾伴内」シリーズ(8)