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母子像

Mother And Son

1956(昭和31年)/6/1公開 87分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2181 
配給:東映 製作:東映

戦争という運命の前に滅びゆきながらも、高く美しく奏でる母と子の愛の結合を描いた、世界中の母親に捧げる感動の名作。

母子像
(C)東映

ストーリー

昭和二十年のサイパン島。当時七歳だった和泉太郎は、母・ユキ子に抱えられながら絶望の日々を送っていた。母の美しい面影を脳裡に刻んだそのとき、米軍の十字砲火により二人は引き裂かれ、太郎は米軍将校ヘレン清水に助け出される。そして民間人抑留所で、太郎は母の最期を聞かされた…。日本に帰ってきても、身寄りのない太郎はいつしか浮浪児の仲間となって横浜にいた。十一歳になった太郎が靴磨きをして何とか生きていたある日、あのヘレン清水と偶然再会する。清水は太郎を引き取り、幸せな日々が始まったが、その幸せも長くは続かない。清水が朝鮮戦争で戦死してしまったのだ。悲しみの中、太郎は、ふと手にしたグラビア誌に母に似た女性を見つける。必死でその女性を探し出し、東京のバー“ヴィーナス”を訪れた太郎は、若い将校に抱かれるみどりと呼ばれる女を見つけ出し、その横顔に母の面影を見た。一夜だけ、太郎に添い寝するユキ子。彼女はサイパンで生きながらえ、外人相手の娼婦となっていたのだ。太郎にはその事実を知られまいと、一旦は帰らせたユキ子だったが、事実を知った太郎はユキ子を嫌悪し、母を拒絶した。そして自暴自棄になった太郎は米軍キャンプに放火し、警察に捕まってしまう…。

母子像
(C)東映
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