1956(昭和31年)/9/5公開 80分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2400
配給:東映 製作:東映
もしも現代で忍術が使えたら…という着想のもと、普段は気の弱い青年サラリーマンが、先祖の霊から授けられた秘薬を飲んで一変し、漲るパワーで社会悪に戦いを挑むというアクションコメディ。
藤原道長をご先祖に抱く家柄に生まれた藤原正彦は、第九建設渉外部に勤める気弱なサラリーマン。恋人・明子へのプロポーズもままならず、社の給仕・よしえにまで馬鹿にされる始末。ある日、正彦は同業九社が競り合う官営アパート入札の情報収集という大役を部長から命じられ、土木省の中西を訪ねるが、この中西も明子を狙っていたことから見事に妨害されて入札に失敗。部長の大目玉を食らっただけでなく、明子にも煮え切らない態度をとがめられて泣きっ面に蜂。そんなふがいない正彦を見かねてか、七代前のご先祖様・藤原左衛門尉正親が突然現れ、一粒飲めば体力気力が充実する猛気丸と身体が消えて透明になる隠消丸という二種類の霊薬を正彦に授けた。早速猛気丸を飲んだ正彦は、明子親子に嫌がらせをするやくざ相手に大乱闘。そして隠消丸で中西と親分の三原代議士たちから不正二重帳簿や書類などを奪ってきた。証拠を元に不正を摘発した正彦は、国会の特別査問委員会でも何故か正親と一緒に大騒ぎ。一躍有名になった正彦であったが、明子は今の正彦は本当の正彦じゃないと言って去ってしまった。一方、絶体絶命の中西に助けを求められた政界のボス・牛山は、正彦を買収して取り込もうと目論むのだが…。