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森と湖のまつり

Festival of Forest And Lake

1958(昭和33年)/11/26公開 113分 カラー シネマスコープ 映倫番号:10882 
配給:東映 製作:東映

広大な北海道の大原野に激しくも咲いた恋と決闘の大ロマン。その長さ、構想の雄大さにおいて戦後屈指の力作と注目された武田泰淳原作のベストセラーの完璧な映画化。

森と湖のまつり
(C)東映

ストーリー

北海道・阿寒湖に近い弟子屈のアイヌ集落。アイヌ研究家池博士に案内された女流画家・佐伯雪子は、滅び行く民族アイヌのために激しく悲憤の情を燃やす青年“ビヤッキー”と呼ばれる風森一太郎の噂を聞いた。その折にアイヌ娘の肖像画を頼まれた雪子は、アイヌの肌を知りたいと医師に相談、ミツというアイヌ女性を紹介された。ミツは一太郎の姉で、彼女にはアイヌなるが故に恋に破れた屈辱の過去があった。嘆き悲しむ姉ミツを悲痛の思いで見ていた一太郎は、幼き日からアイヌ民族ののために闘う運命にあったのだ…。姿を消していた一太郎が突如、山小屋を襲い、踵を返すように釧路に飛んだ。釧路には一太郎を愛する美しいアイヌの鶴子が酒場カバフト軒を営んでいた。雪子も一太郎の風貌を心に描きながら釧路に向うと、一太郎討伐隊を組織した大岩老人の一子・猛や川口館主人がいて怒声を上げていた。そこで一太郎は、アイヌでありながら日本人を装って己の大漁場から、アイヌ人を締め出す大岩老人に撤回を求める要求書を掲げた。その書状を届ける使者は雪子か、鶴子か。激しく動揺する雪子に嫉妬を覚えた鶴子は、その使者の任と女を賭けてサイコロを振る。雪子が勝ち、使者となった雪子と約束の場所に立った一太郎は、大岩老人にその意思なきと知るや大漁場を襲撃し、雪子を馬上に抱えて走り去った。激昂する猛を押さえた大岩老人は「俺もお前もアイヌだ。山城屋も川口館もそうだ」と告白する。そしてアイヌの純血を守って血涙を絞る闘いをしている一太郎が、実はアイヌと日本人の混血であると知った猛は、一太郎と血と誇りを賭けた男と男の決闘を決意する。

森と湖のまつり
(C)東映
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