1959(昭和34年)/1/9公開 71分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11037
配給:東映 製作:東映
やくざ渡世に憧れたオキャンな娘美空ひばりと若者里見浩太郎の新コンビが若さにまかせて唄の道中、喧嘩旅をラブとユーモアで彩る明朗青春篇。
妻恋坂の名物団子屋の伜・菊太郎は、父親金兵衛の怒りもよそに、商売をほおり出し、男の中で男を磨くやくざの世界に憧れていた。そして土地の浪人やくざ・犬山権九郎と争い、喧嘩両成敗で江戸追放という事になった。彼は父の手紙を持ち、浜松の親分・仏の銀兵衛の許に向った。道中、歌がとりもつ緑で菊太郎は鶯の源太という旅鴉と仲よくなった。その二人の胴巻を狙ったのが道中師のお六姐さん。二人は一文無しになったが、ある山中の辻堂でお六を捕えた。が、事情ありげな彼女の態度に菊太郎はお六を許した。同じく江戸を追われた権九郎も浜松へ流れ着いた。この権九郎を拾ったのが銀兵衛と対立している天狗屋熊五郎という親分である。さて、お六の事情というのは、浜松の料亭“喜良久に身を沈めている妹の小鈴を請け出して自由の身にしてやる事だった。が、権九郎の目にとまった小鈴は熊五郎の乾分に連れ去られ、お六とお六の用心棒の一平太は袋叩きにあった。お六は、菊太郎が身を寄せている銀兵衛の許に駆け込んだ。しかも熊五郎一家は銀兵衛の賭場にも殴り込みをかけた。温和な銀兵衛も売られた喧嘩は買う事にした。だが、妹を案じるお六の姿を見て、菊太郎は決心し単身“喜良久に乗り込んだ。だが奸計にたけた熊五郎には敵わず、見るも無残に縛り上げられた。その菊太郎を救いに駈けつけた銀兵衛も後から一太刀で斬られた。菊太郎と源太は婚礼が済むまで納屋に放り込まれたが・・。