1961(昭和36年)/6/21公開 61分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12346
配給:東映 製作:東映
好評・特ダネシリーズの第十話。賠償使節来日に絡んで醜く動く業者達。金だけを生き甲斐に動く夜の蝶。ナイトクラブのホステス殺害をきっかけに、ライバル記者が暴く東京暗黒地帯の実相。
日本新聞の社会部に殺しの報せが入った。被害者はナイトクラブ「青い闇」で女給をしていた京子だ。京子は昨夜、パシフィックホテルでユスフ国の賠償使節バンバールと一夜を明かし、今朝、エレベーターで絞殺され、五百万円は奪われていた。日本新聞社会部の記者の清水浩平は女給のマリを尾行し、マリとブローカーの坂田との会話から、ユスフ国の使節と貿易会社との賠償取引に京子が巻き込まれたと睨む。一方、警視庁では京子の情夫石川春夫による痴情のもつれによる殺人ではないか、と推測したが、浩平の調査によりその線は消えた。浩平がパシフィックホテルを訪れると、そこで大黒商事の渉外課長、佐々木幸三の名刺を発見した。翌日、浩平は坂田と偶然出会い、おでん屋「太古八」に連れ込むと、坂田は賠償物資の入札に大黒商事と錦商店が争って、大黒商事の佐々木の依頼でバンバール使節の愛人である京子を斡旋したことを話した。折も折、マリが佐々木を「青い闇」に呼び寄せ、事件当日、佐々木が事件現場に落としたという靴ベラを見せて、百万円を強請った。佐々木はマリを絞殺しようとしたが、浩平がマリを救い佐々木を桑田、橋詰両刑事に引き渡した。佐々木は錦商店の吉本社長に五百万円で買収され、さらに京子から五百万円を巻き上げていた。このとき、マリの母、伊吹よし江から電話があり、京子を殺したのはマリだというのだ。よし江はマリの日記を読んだというのだが・・・
「特ダネ三十時間」シリーズ(10)