1961(昭和36年)/7/15公開 90分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12418
配給:東映 製作:東映
牧場開拓者が苦闘の末に念願の牧場を経営しようとするが、この土地一帯を手中に収めようとする悪徳ボスと対立、その渦中に亡き父の復讐に狂う流れ者が登場して荒原牧場の争奪を巡って三つ巴の火花が散る壮絶のアクションドラマ。
広大な荒野を八年がかりで開拓した谷川耕三は、念願の牧場に乳牛の新種ジャージーを集めることに成功した。だがこの谷川の牧場を、集落のボス西沢が目をつけて乗っ取りを企んでいた。こうした折、暗い過去を鋭い表情の下に隠した一人の流れ者が谷川の前に現れた。この男は十年前父を何者かに暗殺され、その復讐忘れがたく舞い戻った木島純という青年である。木島は谷川の隣に住む間宮の娘かおりと恋仲であったが、かおりとの恋を捨てても父の復讐に命をかけるという無謀な闘志があった。木島は犯人は昔父の工場で働いていた西沢こそが犯人だと信じていた。木島は西島と対決したが、ボスという現在の西沢の立場は強く、木島を力で跳ね返した。木島は谷川に銃を貸してほしいと頼むが、暴力を否定する谷川はにべもなくそれを断った。牧場経営に専念する谷川は、間宮から牛の水呑み場を借りていたが、西沢の脅しにより間宮に閉鎖された。かおりの弟新一は、父の谷川に対する仕打ちに怒り、父を説得するが、西沢を裏切った間宮を待っていたのは、西沢一味の残酷なリンチだった。間宮を救った木島も西沢のリンチにあい、西沢は谷川の牧場に火を放った。炎と煙に追われる牛の群れ。谷川の眼には今までこらえていた怒りに燃えた。戦争という悪夢の体験を味わって二度と銃を持たぬと、自分自身に誓ってきた谷川も、遂に銃を握り、木島とかおりの救出を決意した・・・