1961(昭和36年)/11/15公開 84分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12631
配給:東映 製作:東映
鬼首村という山郷に伝わる手毬唄が、次々と殺人を予告していく。その不可解な謎に、私立探偵金田一耕助がスポーツカーを駆って挑んでいく。
人気流行歌手の和泉須磨子が、故郷の鬼首町鬼塚村に里帰りする途中で、惨殺死体となって発見された。ラジオからは彼女の新曲「鬼首村手毬唄」が流れていた…。鬼首町警察の捜査本部では主任の磯川警部が早速捜査を開始。名探偵・金田一耕助も温泉宿「亀の湯」に宿を取り調査を開始する。須磨子の生まれた仁礼家は鬼塚一の富豪であるが、当主の剛造は「手毬唄」に怯えていた。そんな中、辰蔵という男が剛造の前に十八年ぶりに現れた。一方金田一は、亀の湯に泊まっている学生の遠藤和雄が仁礼家の次女・里子の学友であることを知る。また、湯治客の放庵は「手毬唄」を口ずさみ、別の湯治客・石山の部屋からは謡曲が聞こえてくる。不気味な状況の中で仁礼家の長男・源一郎と里子は、須磨子の死が剛造に届いた脅迫状と関連していると怯えるが、遂に銃声が鳴り響き、駆けつけた金田一は源一郎の死体を発見する。しかしこれを「自殺に見せかけた毒殺」と見破った金田一は現場検証の帰りに村のお告げ婆・おいとに出会う。おいとは放庵が村の暗い過去を知っているとささやくのであった。