1962(昭和37年)/8/29公開 78分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12832
配給:東映 製作:東映
サラリーマンのメッカ東京・丸の内を背景に、社内の派閥争いや会社の融資にからむ謀略にも負けず、自分たちの恋を強くつらぬこうとする若い恋人たちを描いた青春ドラマ。
「第一機械」の総務課に勤める高宮曜子はサラリーマンの通勤で雑踏する丸の内の路上で突然、登山服姿の男に紙袋を押し付けられた。その男の名は加部一喜といい曜子と同じ「第一機械」の製品企画部に勤めている。加部は山とスキーの好きな山男で、紙袋の中から現れたワラ靴も好意の山土産だった。しかし、曜子には第一機械の出資社である東京商事社長の御曹司・葉山信夫というフィアンセがいた。しかし、社長の御曹司と一介のOLでは不釣合いだという理由で二人の結婚は両親に拒絶される。曜子から事情を聞いて、信夫と大学時代のクラスメイトだった加部は、曜子と共に真意を問いただしに行くが、星山専務の娘・睦子とゴルフを楽しみ誠意を見せない信夫を、怒った加部が殴りつけた。やがて発表された定期人事で加部は北海道の転勤を命じられる。その発令の裏には星山専務の意趣が動いていた。曜子は何も言わない加部の態度の中に彼女をかばう深い思いやりを痛いほど感じ、彼への同情が次第に思慕へと変わっていった。加部の転勤は武山財閥の御曹司・大造の妹の明子の裏面工作で取り消しになる。明子も加部に思いを寄せていたのだ。星山専務は加部と明子を結ばせて武山財閥から融資を仰ぎ、次期社長就任へのステップにしようと画策する。そして加部にはある任務が課された…。加部と曜子、明子の三角関係の行方は?そして加部の第一機械での立場はどうなるのか?