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こまどり姉妹　未練ごころ

1963（昭和38年）/4/12公開　69分　モノクロ　シネマスコープ　映倫番号：13163　
配給：東映　製作：東映

高原の雲に浮んだ面影ひとつ！牧場の風よ、二人の歌を伝えておくれ！父を偲ぶ薄倖の姉妹が、逆境にめげず、周囲の人に励まされながら夢のような幸せをつかむという内容の歌謡ドラマ。

ストーリー

白い雲が浮かんで見える高原の牧場。その彼方から、双子の姉妹・朝子と夕子の歌声が聞こえてくる。それは幼い頃に亡くなった母、そして流浪の旅に出てしまった父の面影を求める慕情の歌なのだ。それでも牧場の隅にある納屋で、優しい祖母のうめと、親切な牧場の人たちに囲まれて、姉妹はいじけることなく過ごしている。しかも牧場主の一人息子で、兄弟のように育ってきた富沢健一が東京から帰ってきた。おそろいの可愛いワンピースと、姉妹が一生懸命育てた競走馬・峰風号の優勝の賞状をお土産に持って。峰風号の祝賀パーティーが開催され、姉妹の歌声に乗せて人々が踊りの輪を広げる中、遠くからじっと姉妹を見つめる、父・勇作の姿があった。気付かれないように踊りの輪に加わり、見事なバチさばきで太鼓を叩く。それは父のささやかなプレゼントだったが、うめはそのリズムが勇作のものだと悟る。翌朝、姉妹の母が眠る墓地に佇む勇作と一人の女・喜代。彼女は妻を失った勇作の心と命をを救ってくれたのだ。そこに現れたうめは、喜代のことを認めようとはせず、勇作に牧場から立ち去るように言い渡した。だが、一部始終を見ていた健一は、姉妹のために、勇作を恩師に仕立て上げて牧場の姉妹の下に連れて行くのであった…。