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仇討 

The Vendetta

1964(昭和39年)/11/1公開 104分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13640 
配給:東映 製作:東映

武士道という名の足枷をはめられた青年が、そこから逃れようとしながら果せず、死に追いやられていく様を冷酷なタッチで、サスペンスを織りまぜて描いた凄惨な悲劇。

仇討 
(C)東映

ストーリー

天下泰平の御世、播州・脇坂藩では恒例であった竜野城武器倉庫の点検が始まった。槍の穂先の曇りを見つけた奏者番・奥野孫太夫から、軽蔑交じりで咎められた手入れ担当の江崎新八は孫太夫と口論の末、ついには果たし状を叩き付ける。勝負は孫太夫が斬られる結果に終わるが、私闘厳禁の法度を破った両家はお家断絶が掟。兄・重兵衛率いる奥野家と江崎家は協議の上、二人の乱心による私闘と片付けた。家名尊重に渋々従った新八は、山中の感応寺に預けられ、住職・光悦との生活により少しずつ変わっていった。だが兄・孫太夫の後を継いだ奥野主馬は、神蔭一刀流の免許皆伝の名にかけても、兄の仇討ちを果たさずには気が納まらなかった。主馬は感応寺に駆けつけるが、図らずも新八に胴を切られる結果となってしまう。ついに公儀沙汰として奥野家の仇討ちを認めざるを得なくなった脇坂藩は、ひ弱な奥野家の嫡子・辰之助に仇討ちをさせようと企み始めた。一方、奥野重兵衛は家を守るために実の弟を死に追いやらなければならない無力さを感じながらも新八に藩命を告げる。侍として恥じるところはない憤りに駆られながらも兄の苦悩を察した新八は、行き場のなくなった自らの将来を諦め、辰之助の手にかかって死ぬ決意を固めるのだった。

仇討 
(C)東映
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