1965(昭和40年)/6/5公開 87分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13929
配給:東映 製作:東映
昼はしがないサラリーマン、夜ともなれば大親分、という主人公の周囲に巻き起こる様々な事件を、藤田まことがその個性を充分に発揮して演じた爆笑喜劇。
うだつの上がらないロマンス製薬の宣伝課員・日森千太郎。千太郎に好意を持つ同僚の桑野糸子は不甲斐ない彼にやきもきしている。ある日、吉良鉄、飛車金と名乗る大阪・千波組の男が訪ねてきた。親分の後継者に実子である千太郎をまつりあげようという。そんな時、売出中の精力剤サムソンの広告のことで、八丁組総長・八丁善六がどなり込んできた。千太郎は変装させられ、吉良鉄と飛車金と共にこの事件を取り成した。お礼として、宣伝課長・平間が三人を千太郎が憧れる社長秘書・美川涼子の待つクラブへと案内した。千太郎とは気づかない涼子は、たちまち熱をあげ、涼子に会いたい一心から、千太郎は昼サラリーマン/夜ギャングの生活を始めた。涼子との夜毎のデートで有頂天の千太郎。だが、金持ちの親分としての自分にしか興味を示さない涼子…。八丁組の嫌がらせが再び始まった。千太郎たちは、ライバル会社ハッピー製薬の女社長・永井達が善六を動かしていることを突き止め、善六の子分・兄六を証人として捕えた。東雲の埋立地。決着をつけようとズラリと並んだ八丁組と、千太郎親分を両脇から抱えた吉良鉄と飛車金。そこに大日本黒幕党総裁・花山の仲裁が入り、勝負は手打ちと相成った。悪質なデマもなくなり、サムソンの評判はうなぎのぼり。ハッピー製薬とも話をつけた千太郎の株もぐっとあがり、社長は大喜び。社員たちの拍手に迎えられた千太郎は糸子の側へ寄ると小声でデートを申し込むのだった。