1965(昭和40年)/12/4公開 85分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:14261 成人映画
配給:東映 製作:東映
梅宮辰夫・緑魔子のコンビによる夜の青春シリーズ第5作。大都会の裏側に寄生するガイドクラブを通じて、その生態とそこに働く女たちの生活、そして女に群がる男たちの姿を描き、金と性に踊らされる人間の姿を浮き彫りにしたドラマ。
玉井潔は、服役中のやくざ・味沢三郎が経営するガイドクラブの後釜に座り、宇良子、みち江、たつ美、潔の内縁の妻・悦子の四人を資本に手腕を振るっていた。表向きは東京のガイドをするという営業内容だが、実態は俗にいうステッキガール(コンパニオン)の組織。さらに、収入の少ない彼女たちは、自由恋愛と称して肉体を提供し、実収入を得ていた。さて、潔は一目惚れでスカウトした宇良子を自分になびかせようと懸命な毎日。だが宇良子は、悦子に絞られて金のない潔を鼻にもひっかけない。悦子に嫌気がさした潔は、不況苦にかこつけた偽装心中を仕組み、悦子を殺してしまう。半月後、自由を掴んだつもりの潔が事務所に赴くと、意外にも自分の椅子には、出所した味沢が…。しかし、黙って引き下がる潔ではない。宇良子から百万円の小切手を騙し取ると“隅田観光新聞社”に出資、社長の椅子を買い取った。一方、宇良子は、復讐のため二人の抹殺を計画。潔には二社の合併をネタに結婚をほのめかし、味沢には、潔が会社の乗っ取りを策しているとたきつけたのだ。乱闘を始めた二人は、宇良子の通報で駆けつけた刑事の野崎に逮捕されてしまう。そして邪魔者は消え、“大東京観光”と真新しい看板を掲げたガイドクラブを切り廻す宇良子の毒花のような声が、鳴り響く電話のベルに艶めかしく男たちを呼んでいた…。
「夜の青春」シリーズ(7)