1966(昭和41年)/3/19公開 95分 カラー シネマスコープ 映倫番号:14418
配給:東映 製作:東映
明治中期、無法渦巻く北九州に、熱烈な郷土愛に燃え、青春の全てを賭けて凶徒たちと戦った男がいた…。川船頭から身を起し、国会議員の座にまで登りつめた伝説の侠客・吉田磯吉の若き日の姿を描いた怒涛の任侠アクション巨編。
明治中頃の北九州・若松。若松一帯の縄張りを狙う岩万一家の企てにより、洞海湾を挟んで戸畑の大滝組と若松仲仕が対立していた。ここに現れたのが、風雲児・吉田磯吉。情に厚く義理には固いが、金のけじめがつかず、料亭・大吉楼で実姉スエに世話になっている。裸一貫、度胸一つで大滝を口説き落とすが、話は金でつける習い。窮地に立った磯吉を救ったのは、満州帰りの鉄火な馬賊芸者・お竜だった。ある日、過労で病に倒れたスエは、磯吉に女中・おふじと夫婦になる誓をさせ、大吉楼を譲り渡す。大吉楼を継いだ磯吉の人気は漸く広まっていった。数年後、若松港が開港、八幡の製鉄所に火が入り、若松は未曾有の好景気に湧いた。汚いやり口で荒稼ぎする岩万一家と、磯吉をたてた仲仕たち、若松は完全に二つに割れて、白昼兇刃が乱れ飛んだ。そんな折、政界の大物・柳川代議士が調停に乗り込んできたが、実は柳川と岩万は義兄弟で、勝手に磯吉の追放を決めてしまう。それを驚いたことに柳川の妾となったお竜から知らされた磯吉は、岩万の事務所に斬り込むが…。