1967(昭和42年)/1/14公開 89分 カラー シネマスコープ 映倫番号:14752
配給:東映 製作:東映
鶴田浩二、高倉健、そして東映アクション路線の第三のエースとして注目される梅宮辰夫が、ずばり男を演じる任侠娯楽篇。縄張り争いの大喧嘩にまき込まれた一匹狼流れ者が、ドスで義理人情男の世界をざっくりみせる。
浅草雷門一家の菊川栄次郎が須崎一家の親分を斬ってから5年。ようやく出所した栄次郎は、片時も忘れられなかった恋人・おけいがいるという小田浜の町にたどり着き、偶然黒金一家の半次という男を助けたことから一家に客分として迎えられた。だが同じ客分であるマナイタの秀から、卑劣なのは黒金の親分の方で、栄次郎は成り行きとはいえ対立する石田屋一家をつぶしてしまったことを知る。そのことをわびに石田屋に出向いた時、一人娘の千津がおけいと瓜二つなのに驚く。栄次郎は石田屋一家の縄張りを預かることになり、密かに一家の再建を心に決める。黒金一家から何度も千津の営む小料理屋を救った栄次郎。二人の心の絆は少しずつ強くなっていった。そして千津を手篭めにしようとした黒金の親分に、ついに栄次郎は杯をたたき返す。栄次郎は黒金一家から狙われ、千津の店も取り上げられてしまう。千津は料亭吉野の一室を借りるが、そこで栄次郎は、おけいと再会を果たす。だが、世間の荒波にもまれたおけいは、汚れた自分を恥じて、栄次郎から身を引こうとする。一方、黒金が雇った栄次郎への殺し屋の中には、おけいの兄であり、栄次郎の兄貴分でもある恭平の姿があった…。